経費精算を効率化する手段とは?具体的なやり方を紹介!

企業が経費精算の効率化に取り組む場合は、どのような手段があるのでしょうか。経費精算を効率化する手段には、定型業務の自動化や精算書のペーパーレス化などが考えられます。
国内における年商50億円未満の中小企業では、2023年度末においてRPA(ソフトウエア型ロボットによる定型業務の自動化ツール)の導入率が15%となっています。
※出典:株式会社MM総研「ベンダーシェアに変化、自働化に向け生成AI×RPAに期待集まる」
令和4年1月1日からは、電子帳簿保存法が改正され事業者の事務負担を軽減する方向に進んでいる状況です。法改正がペーパーレス化へと後押ししています。
※出典:国税庁「電子帳簿保存法が改正されました」
これら定型業務の自動化やペーパーレス化が進む中、企業の経費精算を効率化する手段は何をすれば良いのでしょうか。本記事では、経費精算の効率化について、具体的なやり方を紹介します。
記事の内容
経費精算とは従業員が立て替えた金銭を会社が払戻す作業
経費精算とは、従業員が立て替えた金銭を会社が払戻す作業のことです。例えば、
従業員が立て替えでよくあるケースでは、交通費の精算などが考えられます。
複数の事業所を管轄するエリアマネージャーなどは、毎日のように移動で交通費が発生します。しかも当日のスケジュール変更もあるため、金銭の立て替えも増えることが考えられるでしょう。従業員により立て替えた経費が増えれば、企業の経費精算業務の負担がかかります。
この項では、業務の負担となる経費精算業務について、種類や特徴、一般的な流れを具体的に解説します。
経費精算の種類と特徴をわかりやすく紹介
経費精算は、従業員が立て替えた金銭を会社が払戻す作業です。従業員による金銭の立て替えが必要な経費は、次の3つが考えられます。
- 小口精算:消耗品や参加費、入場料など
- 交通費精算:訪問先への移動費(自家用車燃料費・公共交通機関の運賃など)
- 旅費精算:出張や研修などで発生した宿泊費・移動費
経費精算に該当する項目は、事前に把握できない費用に対して、担当する従業員が一旦立て替える以外に方法がないという特徴を持っています。例えば、営業担当者が外出中に上司よりスケジュールで予定していなかった訪問を指示された場合です。
この場合、予定にない訪問先の追加で、営業担当者個人のポケットマネーから追加の訪問先までの移動運賃を立て替えなければなりません。このように、従業員が金銭を立て替えなければならない経費が経費精算の種類に当てはまります。
経費精算は、経費を立て替えた従業員と企業の経理担当者が関わる精算業務です。経費を立て替えた従業員の申請がなければ業務を進められません。
また、金銭を立て替えた従業員は申請するタイミングや担当者の対応により、精算処理がスムーズにいかない場合もあります。経理担当者は、精算処理が増えることにより作業の負担も増えるでしょう。頻繁(ひんぱん)に経費精算が発生する場合は、申請日や精算処理のルールなどを取り決める必要があります。
経費精算の一般的な流れとは?具体的な手順を解説
一般的な経費精算の流れは、次の手順により処理を進めます。
- 業務上支払いが必要な経費を従業員のポケットマネーで立て替える
- 支払い時のレシートまたは領収書を受け取る
- 社内規定の方法で経費精算申請を行う
- 社内決裁権者の承認を得る
- 経理担当者による承認を得る
- 経理担当者が帳簿仕訳をする
- 立て替えた金銭を従業員に払戻す(精算する)
経費精算は、これらの流れで進める手順が一般的です。経費精算の手順で使用する申請書には、交通費や立替経費精算書などを作成し社内決定権保有者の承認を得ます。
- 交通費精算書:記入項目(日付、行き先、利用路線、区間、片道・往復の明記、金額)
- 立替経費精算書:記入項目(日付、支払先、支払内容、金額)
経費精算書は、これらの記入項目以外に、申請日や申請者名、備考欄、領収書の貼付欄などの記載項目が必要です。
※参考:Microsoft「経費精算書 (交通費精算書・立替経費精算書)」
経費精算のデメリットは人為的なミスが発生しやすいこと
経費精算書は、エクセルなどの表計算ソフトによるテンプレートの活用で入力の手間は省略できます。ただし、社内決定権者の承認を得るためのファイル添付・転送などの作業が発生します。似たようなファイル名の書類も扱う可能性があるため、ファイルの取り扱い時には十分な注意が必要です。
経費精算は、金銭を取り扱う処理としての性質上、デメリットになる部分があります。取り扱う経費精算件数が増えれば、人為的なミスも発生しやすくなるでしょう。人為的なミスが発生しやすくなる要因は、複数の関係者による経費精算書の共有が必要になるからです。
例えば、先述した経費精算の一般的な流れでは、経費を立て替えた従業員による申請から社内決定権保有者の承認、経理担当者の承認など申請書の共有が発生します。
取り扱う申請件数が増えた場合は、経費精算書回覧中の確認やサイン漏れなどの人為的なミスが発生しやすくなるでしょう。
膨大な経費精算書の仕分けが必要なので経理担当者の負担が大きい
経費精算は、膨大な経費精算書の仕分けが必要です。そのため、経理担当者の負担が大きくなります。経理担当者の負担が大きくなれば、仕分け作業において人為的なミスを起こしかねません。
例えば、仕訳作業で扱う経費の勘定科目が間違っていた場合は、過去の経費までさかのぼった修正が必要になります。自社の経理をひとりの担当者で賄っている場合は、修正作業の追加により負担が大きくなるでしょう。
また、経費精算などの書類提出を紙で行っている場合は、経理担当者の手作業による電子ファイルへの転記が必要になります。
例えば、取引先を訪問するサービス担当者が交通費などの経費を立て替えることもあるでしょう。その際、当日の移動にかかった経費を精算書にまとめて経理担当へ申請する場合もあります。申請するサービス担当者が増えれば、その分の転記や仕訳作業も膨大になります。
この例によると、企業はサービスの拡大にともなうサービス担当者の増員だけではなく、経理担当者の負担が大きくなることも考えなければなりません。
従業員が立て替えた経費を払戻すまでに時間がかかる
会社によっては、従業員が一旦立て替えた経費を事務処理で払戻すまで時間を要することもあります。
例えば、外回りの営業担当者が本部に帰社せず定時で直帰した場合などです。または、リモート勤務の割合が多い会社では、営業活動の移動経費(公共交通機関の運賃など)を出社時にまとめて申請し、承認を得てから払い戻しが行われる場合もあります。
申請ルールや決定権保有者の承認が必要な場合は、立て替えた経費が支払われるまでの承認プロセスに時間が必要になります。
外回りの営業職の場合は、相手先の都合などで日常的な予定の変更が発生するでしょう。そのため、日々の業務の中で移動経費の立て替えは発生します。立て替えた分の経費精算の申請も増えるため、まとめて精算する場合も考えられるでしょう。
経費を立て替えた従業員は、経費精算の申請をまとめて行うことで、立て替えた金銭の払い戻しまでの時間を待つことになります。
領収書は保管期間が定められているので管理が大変
経費の証明となる領収書は、保管期間が定められています。経理担当者は、領収書などの保管書類が増えれば管理も大変になるでしょう。国税庁では、法人による帳簿書類などの保存期間を次のように定めています。
7年間の保管が必要な帳簿:仕訳帳、現金出納帳、売掛金元帳、買掛金元帳、固定資産台帳、売上帳、仕入帳など
7年間の保管が必要な帳簿の取引などで作成・受領した書類:棚卸表、貸借対照表、損益計算書、発注書、契約書、領収書など
※出典:国税庁「No.5930 帳簿書類などの保存期間」
現在の領収書などの取り扱いでは、令和4年1月に改正された電子帳簿保存法によりレシートや領収書の電子保存が義務化されています。
※出典:国税庁「電子帳簿保存法が改正されました」
そのため、従業員が立て替えた経費を証明するレシートや領収書は、電子データとして保管しなければなりません。
企業によっては、紙の経費精算書の備考欄にレシートや領収書を貼り提出する場合もあります。または、従業員が提出した申請書や領収書を改ざんできない画像ファイルやPDFファイルとして保管する場合もあるでしょう。
領収書は、7年間の保管義務が発生します。紙で提出された領収書の場合は、書類自体を保存する代わりにスマホで撮影した画像もしくは、スキャナで読み取った画像ファイル(PDFファイル)として保管する必要があります。
※出典:国税庁「電子帳簿保存法 はじめませんか、書類のスキャナ保存」
経費精算を証明する領収書は、電子ファイルとして7年間の保管をしなければなりません。7年間の保管には、ファイル管理の知識や技術も求められます。ファイル管理は、取り扱うファイルが膨大になってからでは困難な作業になります。その点もふまえると、経費精算の効率化は、必要不可欠な取り組みではないでしょうか。
めんどくさい経費精算を効率化するやり方5選
前項で解説した経費精算のデメリットとなるめんどくさい点は、効率化により改善できます。めんどくさい経費精算を続けていたら、手間や時間だけではなく、ストレスもかかり健全な職場環境とは言えなくなるでしょう。
ここでは、業務をスムーズに進められる職場環境を目指すための経費精算を効率化する5つのやり方について解説します。
経費精算の社内ルールを明確化・マニュアル化する
経費精算は、企業ごとに社内ルールをマニュアル化できるほど明確にする必要があります。企業が社内ルールを決めずに経費精算を行った場合は、経費の使い過ぎや担当者ごとに決済ルールの違いが発生するかもしれません。
また、社内ルールは経理担当者だけではなく、全社共通理解のできる明確さが必要です。経費精算のルールが複雑過ぎれば、申請する従業員や承認する決裁権保有者、経理担当者それぞれにおいてミスを起こしやすくなります。そのため、社内ルールは誰でも理解しやすい明確さが求められるでしょう。
また、経費精算のルールを決めマニュアル化する際は、制度の乱用や使い過ぎなどを防止するためのポイントを押さえましょう。具体的なポイントは、次の通りです。
- 経費申請者が承認者と同一にしないルールを決める
- 経費精算金額の上限や精算可能な経費を決める
経費申請者と決済承認者が同一の担当者では、自己決裁できる状況になります。自己決済は、経理の不正を起こす要因となるため、ルール上禁止にすることが必要です。
また、経費精算金額に上限を設けることで使い過ぎを抑制できます。交通費や旅費、会議や商談時の利用する範囲など精算可能な経費も明確にしておけば、立て替え金によるトラブルを防ぐ効果も期待できます。
※参考:NTT東日本「経費精算のルール(規定)を作成するポイントを紹介|マニュアルのテンプレート」
法人カードを利用することで経理担当者の負担を軽減する
経費精算を効率化するには、法人カードの活用もひとつの方法です。法人カードは、企業法人や個人事業主向けのクレジットカードとして、会社所属の従業員が利用します。
法人カードは、会社所属の従業員ごとに発行されるカードになるため、従業員個人の利用ごとにカード支払い履歴が記録できます。また、従業員ごとに経費をカード決済することにより、従業員の金銭による立て替え払いの負担を軽減できる方法です。
ただし、法人カードの使用は年会費コストが必要になります。さらに、カード決済の金額には審査で決められた限度額があるため、限度額以内に利用を制限する必要があります。
法人カードは、年会費コストやカード利用金額の制限があっても、経理担当者の負担を軽減できる方法として有効です。
※参考:三井住友カード「法人カード活用ガイド」
経理業務をアウトソーシングすることで人材不足を解消する
経費精算の効率化を進めるには、経理業務のアウトソーシングが効果的です。アウトソーシングは、人材不足の会社にとってビジネスを継続させるための手段になるでしょう。
人材不足を課題とする会社は、アウトソーシングの活用により経理業務全般の効率化につながります。例えば、アウトソーシングを利用した次のような取り組みも考えられます。
従来、出張にかかる旅費や宿泊費などは、出張したそれぞれの従業員が個別に経費精算手続きを申請していました。出張した従業員は、旅費や宿泊費などを立て替えたり、経費精算申請に必要な領収書の発行を依頼したりする手間がかかります。
経費精算を申請する従業員や経理担当者の負担は、作成した経費精算の社内ルール次第で決まります。経理業務にアウトソーシングに委ねる部分を組み込むことで社内人材の負担は軽減するでしょう。例えば、総務省が公開しているアウトソーシングの活用(高知県の事例)では、次の旅費業務におけるアウトソーシングが紹介されています。
- 旅費・宿泊費の精算処理を委託
- 旅費・宿泊費をアウトソーシング業者が旅行会社に直接支払う
- 旅程作成・チケット手配をアウトソーシング業者が作成
※出典:総務省「2.旅費業務」
アウトソーシングの活用は、業務委託契約によって業務範囲を明確にすることで自社の経理担当者や経費精算を申請する従業員の部分的な負担を軽減できます。
ICカードと連携することで交通費精算を自動化する
交通費精算を効率化する場合は、ICカードとの連携による交通費精算の自動化が役立ちます。国内では、平成13年より普及した交通系ICカードの需要が拡大しました。交通系ICカードは、全国各地の路線・エリアで導入され利用者の利便性が向上しています。
企業がICカードを導入した場合は、従業員に自社で発行したICカードの利用情報から、記録された利用履歴を確認できます。そのため、ICカードの情報と連携することで、交通費精算業務の自動化を進められるでしょう。
ポストペイ型(クレジットカードタイプ)の交通系ICカードの導入は、旅費などを管理する事務作業の簡素化に役立ちます。法人利用では、経理担当者がICカード発行事業者のホームページ上で利用履歴を確認できる仕組みです。具体的には、発行したICカードごとに次の項目が確認できます。
- ICカード利用日
- ICカード利用時間
- 乗車駅
- 降車駅
- 運賃
- 運賃累計
これらの項目を定期的に確認できれば、外回りの営業担当者が経費精算の申請を目的に帰社したり、出社したりする負担の軽減につながるでしょう。
※出典:国土交通省「国土交通省政策研究所第28号」
経費精算システムを導入することで支払いデータを自動化する
経費精算システムの導入は、一連の課題をオールインワンで解決する方法です。前項で紹介した交通系ICカードに記録された利用履歴データと連携できれば、システム上で立て替え金の払い戻し金額を反映できます。
そのため、従業員による経費精算の申請業務の負担は軽減できるでしょう。支払いデータの自動化により、紙の経費精算書の提出も不要になります。遠隔で行われる情報のやり取りは、データ連携が可能な経費精算システムの導入により、自動処理を実現します。
「ジョブマネ」で面倒な作業を削減して経費精算を効率化しよう
経費精算システムの導入は、面倒な作業を削減できるジョブマネがおすすめです。ジョブマネの導入により経費精算の効率化ができれば、企業の各担当者が抱える業務上の問題解決につながります。
- 経営者・中間管理職:エクセルの回覧による確認作業の時間を縮小できる
- 営業担当者:経費精算申請のために帰社したり出社したりする必要がなくなる
- 経理・事務担当者:経費精算の自動処理やデータ保管、検出が円滑にできる
これらの問題解決は、ジョブマネの経費精算機能により実現できます。また、ジョブマネは経費精算の効率化だけではなく、関連する会社経営に役立つ業務システム全体の効率化を実現できます。
- スケジュール管理
- ToDo管理
- 電話メモ
- 工数管理
- ワークフロー
- 掲示板
- 共有資料
- 商談履歴
- 顧客管理
- 請求書発行
- 入金登録
- 問合せ管理
- レポート
経費精算機能以外にも、業務効率化を実現する機能も使える点が魅力です。
システム上で運用できるので外出先でも申請・承認が可能
ジョブマネは、経費精算の申請や承認作業をシステム上で行います。システム上で運用できるため、経費精算の決裁権保有者や申請する従業員は外出先の申請や承認が可能です。
ジョブマネは、クラウド型の業務管理ツールとして場所や時間を選ばすに利用できます。経費精算のやり取りに関わる申請者や承認者、経理事務担当者それぞれが離れていても精算申請の処理を完了できます。
また、ジョブマネは、ツールの利用デバイスを限定していません。ネット環境があればパソコンやタブレット、スマホなどあらゆるデバイスからリアルタイムな確認・操作が可能です。
領収書をデータファイルで保存できるので保存の手間がない
ジョブマネは、経費精算の申請に欠かせない領収書を取り扱う際の手間を省けます。経費精算を証明する領収書は、ジョブマネのシステム内でデータファイルとして保存できます。経費を立て替えた従業員は、手持ちのスマホやタブレットで領収書の画像を撮影して送るだけです。
ジョブマネによる経費精算は、経費精算の申請書類が増えたとしても、保存の手間や検出作業が軽減できる仕組みになっています。
ジョブマネは、17の業務管理機能を利用者一人につき月額1,000円で利用できます。企業は、経費精算の申請だけを目的に申請者を出社させた場合は、1日当たりの人件費が発生するでしょう。その非効率な出社で発生するコストと、一人当たり月額1,000円のコストを比較した場合、ジョブマネ導入の費用対効果の高さが鮮明になります。