見積書とは?基本項目や注意点・作成業務をクラウド化するメリットを解説
見積もりは、商的な取引の最初のステップにあたり、そこで欠かせないのが「見積書」です。
本記事では、見積管理の基礎知識とともに、見積書に記載すべき項目や作成時の注意点を解説します。また、見積書管理をクラウド化するメリットを踏まえ、おすすめの見積書管理ツールを紹介しますので、参考にしてください。
記事の内容
1.見積書とは?
初めに、見積書の基礎知識について解説します。
見積書とは
「見積書」とは、仕事の注文を正式に受ける前に取り交わす文書(証憑(しょうひょう)の一つ)のことです。発注側が金額や納期などの取引条件を他社と比較したり、取引に関する受注側・発注側双方の認識をすり合わせたりするのに使用されます。
見積書のフォーマットは、法的に決められているものはありませんが、見積書の役割を考えると、品番や品名、数量、単価、小計・合計金額などの最低限の項目は網羅しなければなりません。
なお、発注側は受注側へ、口頭やメールで見積書の作成を依頼するケースが多いものの、より丁寧なやり取りをするケースでは、「見積依頼書」と呼ばれる文書を受注側へ送付することもあります。
【参考】相見積もりとは
参考知識として、複数の取引先から見積もりをとることを「相見積もり(あいみつもり)」といいます。相見積もりによって、発注側は複数社の取引条件を比較し、より良い契約先を選択することができます。
また、他社の見積書をもとに、価格交渉などをするケースもあるでしょう。
2.見積管理の基本10項目
続いて、見積書に盛り込むべき一般的な項目を紹介します。
タイトル
タイトルとして、見積書であることが一目でわかるように「御見積書」と記載します。
宛名
宛名には、取引先の会社名、屋号、個人名を記載します。規模の大きい会社の場合などは、必要に応じて担当者の部署名や、担当者名まで記載することもあります。取引先が会社の場合は、宛名の最後に「御中」、個人の場合は「様」を付けましょう。
なお、ケースによっては、親会社が子会社に見積業務を依頼していることもあるため、見積書の提出先(子会社)が必ずしも宛名(親会社)と一致するとは限りません。不安な場合は、何と宛名に記載すれば良いか、あらかじめ取引先に確認しておくのがおすすめです。
発行日
見積書をいつ発行したのかが分かるよう、年月日を記載します。発行日の記載を誤ると、見積書が無効になってしまうケースもあるため注意が必要です。
見積書番号/通番
見積書番号または通番は、必須項目ではないものの、さまざまな見積書を管理するうえで記載しておくと便利です。
発行者の情報
発行者の情報として、発行者名や担当者名、住所、電話番号、FAX番号、メールアドレスなどを記載します。これらの情報は、取引先が見積書の提示を受けたあと、質問や確認をしたいときにも必要になります。
発行者の情報の脇には、併せて印を押すのが一般的です。
有効期限
見積書の有効期限を記載します。年月日で記載するケースもあれば、「発行から◯か月以内」のように記載するケースもあるでしょう。有効期限を設定することにより、一定期間が過ぎてから「この内容で取引を進めたい」と提案されるなどのトラブルを回避するのにつながります。
納期
商品やサービスの納期を記載します。
見積金額
見積もりの合計金額を税込みで記載します。
内訳
上記見積金額の内訳を、項目(品番・品名など)、数量、単価、金額(小計)、消費税などに分けて記載します。特に「項目(品番・品名など)」は、相手に明確に伝わるよう、なるべく詳しく記載することを心がけましょう。
サービスを見積もる場合は、数量や単価には分けにくいケースが多いため、「◯◯業務 一式」などのように記載することもあります。
備考
備考欄には、特筆すべき事項を記載します。見積もりの内容によってさまざまですが、例えば、見積もりの前提となっている条件、納品先など、取引先との認識のズレが生じないために必要な情報を記載しておきましょう。
3.見積書作成時の注意点
見積書を作成する際に気を付けるべきポイントは、次の3点です。
・誤字脱字がないか念入りにチェックする
・根拠や記載内容を明確にしておく
・データとして残しておく
それぞれのポイントを確認していきましょう。
誤字脱字がないか念入りにチェックする
見積書は、取引の成立を立証するのに必要な文書の一つです。金額はもちろんのこと、記載内容に誤りがあると、大きなトラブルにつながりかねません。
見積書を作成したら、正式に発行する前に十分にチェックすることが重要です。
根拠や記載内容を明確にしておく
ただ見積書を作成すれば良いというわけではなく、「なぜその金額になるのか」「なぜその納期なのか(特に納期までの期間が短い場合など)」といった根拠を明確にしておく必要があります。根拠や記載内容が明確でなく、取引先からの質問にはっきりと答えられない場合、取引先は競合他社へ移ってしまうでしょう。
データとして残しておく
契約が成立した見積書は、法律で最大10年の保管が義務付けられているため、紙ベースや電子データで保存することになります。
一方、契約が成立しなかった見積書は破棄しても問題ありませんが、データとして残しておくのがおすすめです。データとして残しておけば、次回以降、受注につなげるための見積管理ツールとして活用できるでしょう。
4.見積書管理業務をクラウド化するメリット
見積書を手書きや表計算ソフトなどで作成しているという方もいるかもしれません。
以下では、見積書作成業務をクラウド化する3つのメリットを解説します。
押印のために出社する必要がなくなる
見積書には、角印や担当者印などを押印します。もし紙ベースで見積書を作成している場合、実際に押印するために出社しなければなりません。例えば、以前のような緊急事態宣言中などの非常時に、押印のためだけに出社するのは現実的ではないでしょう。見積書の作成ができるクラウドサービスでは、実際に押印せずとも電子印や企業ロゴなどを付けられるため、押印のために出社する必要はなくなります。
今後、テレワークを導入・推進していくことを検討しているのなら、クラウドサービスを利用すべきといえるでしょう。
組織内の情報共有が容易になる
担当者がクラウド上で見積書管理すれば、チーム内や社内のほかのメンバーも随時確認できるようになります。情報共有が容易になることで、取引に関する業務の進捗状況を個別に確認する必要がなくなり、コミュニケーションコストの低減につながるでしょう。
業務効率がアップする
見積書作成業務を紙ベースで行っているケースでは、取引先に見積書を郵送していることも多いと推測されます。しかし、どちらかがテレワークをしている状況だと、見積書を受け取るまでの期間が空いてしまったり、急ぎの依頼なのに期日までに原本を手元に届けられなかったりしてしまいます。見積書管理業務をクラウド化すれば、見積書発行後、即時に取引先にデータを送付でき、取引先もすぐにその内容を確認可能です。
クラウド化は自社の業務効率がアップするだけでなく、相手の業務負荷まで軽減できるメリットがあるでしょう。
¥1,000~/月で1名からご利用可能な「ジョブマネ」の見積管理機能では、見積書テンプレート機能やワンクリックでのPDF出力など営業スタッフの素早い見積作成をサポートします。下記より見積管理機能の詳細をご覧ください。
5.テレワーク環境での見積書管理にはクラウド型のジョブマネがおすすめ
テレワーク環境での見積書管理には、クラウド型オールインワンツールの「ジョブマネ」がおすすめです(※)。
見積管理機能をはじめとする、簡単に使える合計17の機能が搭載されています。※オールインワンはビジネスプランのみとなっています。
以下では、見積管理機能のポイントをご紹介します。
参考:クラウド型グループウェアや案件・顧客管理システムの導入はジョブマネ株式会社
【ポイント1】操作性の高いデザイン
ジョブマネでは、クリック・入力ベースの直感的な操作で、クラウドツールが初めての方でもスムーズに見積書を作成できます。表計算ソフトなどによる見積書作成と比較しても、業務時間を圧倒的に削減できるため、見積書管理業務の負担を軽減可能です。
【ポイント2】テンプレート機能付き
見積管理機能には、毎月1回決まった内容の見積書を発行している場合など、利用頻度の高い見積書の形式をテンプレートとして保存しておける機能が付いています。テンプレート機能を活用することで、業務効率を向上させられるうえ、軽微なミスの予防にもつながるでしょう。
【ポイント3】ワンクリックでPDF出力
ワンクリックの簡単な操作でPDF出力ができるのもポイントです。加えて、見積書を作成すると、発注書や請求書も自動で作成されます。各書類には、企業ロゴや電子角印も付けられ、クラウドツールのため押印のために出社することなく、テレワーク環境下で見積書作成業務を完結できます。
見積管理機能の詳細はこちら
6.まとめ
見積書は、仕事の注文を正式に受ける前に取り交わす文書のことで、他社との取引条件の比較や、双方の認識のすり合わせなどの役割があります。
見積書に盛り込むべき一般的な項目は、次のとおりです。
・タイトル
・宛名
・発行日
・見積書番号/通番
・発行者の情報
・有効期限
・納期
・見積金額
・内訳
・備考
見積書では、上記のように、多くの項目を正しく記載するのに加え、押印もする必要が出てきます。見積書管理をクラウド化すれば、押印のために出社することがなくなるうえ、情報共有や業務効率の観点からもメリットが得られるでしょう。感染症の流行に備えたり、働き方改革を推進したりする面からも、クラウド化によりテレワークで業務を回せる体制を整えておくことは重要です。
見積管理クラウドサービスを選定する際は、自社にマッチするかを検証するために、無料トライアルをしてみるとよいでしょう。クラウドツールのジョブマネでは、30日間の無料トライアルを実施しているので、まずは一度試してみてはいかがでしょうか。