テレワークにおける営業担当者の生産性の高め方 | ジョブマネ

最終更新日 2021.07.14

テレワークにおける営業担当者の生産性の高め方

営業部門では、ひとりの担当者が複数の案件に対応するケースが多いでしょう。そのため、営業担当者は常に複数のタスクを抱えています。テレワーク環境では単独での作業時間が増えるため、複数のタスクをいかに効率よく進めるかで、担当者の生産性が大きく変動します。ここでは、テレワーク環境で発生する営業担当者のタスクに関する課題や、生産性向上に役立つ方法を紹介します。

記事の内容

1.営業担当者が抱えるタスク


まず、一般的に営業担当者が抱えがちなタスクを整理してみましょう。営業担当者は「営業方針の策定」「営業活動」「商談・見積り」「商談成立後」という各フェーズにおいて、次のようなタスクを課されることが多いです。

営業方針の策定

営業方針の策定では、営業の方向性やターゲット、優先度など営業活動全体の大枠を決定します。具体的には、「商材と営業先のマッチング」「営業先の選定と優先度決定」「営業目標(ノルマ)設定」「営業計画の作成」「営業方法(訪問、電話など)の決定」などが該当するでしょう。また、チーム営業であれば各営業担当者の短期目標を同時に設定することもあります。営業方針は、進捗や達成度合いに応じて更新されていくことが多いでしょう。

営業活動

新規営業の場合は、アポイント数や商談数を逐一チェックし、計画に対する達成度合いを集計していきます。また、チーム内でのフォローや効果があったアプローチ方法などの共有も必要です。既存営業の場合は、顧客からの要望やクレームを吸い上げ、新製品・サービスの開発に活かせるように他部門への展開・共有を行います。また、電話とメールを主体としたインサイドセールスの場合は各種KPIの分析といったタスクも発生します。

商談と見積もり

商談では、まず「アイスブレイク(本題前のコミュニケーション)」を行い、その後に提案やプレゼンテーションを行うといった流れが一般的です。そのため、アイスブレイクのネタとなる情報の確保や提案用資料の作成などがタスクとなります。

商談が終了した後は、ヒアリング内容を考慮しながら見積書を作成し、見積りに問題がなければ契約(クロージング)という具合に、また別のタスクが発生していきます。

商談成立後のタスク

商談成立・契約後のタスクとしては以下3つが挙げられます。

・納品処理
・請求処理
・アフターフォロー(契約後の状況聞き取りやクレーム対応など)

これらは顧客の心証や満足度に直結するため、ミスなくスムーズに遂行することが求められます。また、顧客の反応・状況を注視しながらアップセル・クロスセルといったアプローチを行うことも重要なタスクのひとつです。

【番外編】営業管理のポイント! 

上記で説明したとおり、営業スタッフには成約を決めるまでに様々なタスクを抱えています。なので1つ1つのタスクを効率良くこなしていくことが重要です。

下記コラムでは、テレワークにおける営業マネジメントのポイントを解説しています。

 

2.テレワークで営業担当者が直面する課題と解決方法


このように営業担当者には常に複数のタスクが課されています。しかし、テレワーク特有の事情により次のような課題の発生が懸念されます。

①顧客との接触頻度が減り成果が出しにくい

テレワークによる非対面での業務が、そのまま顧客との接触頻度低下につながることがあります。対面営業をベースとしていた企業の場合、商談数の減少は売上の低下につながることも珍しくありません。また、営業担当者は、訪問営業の機会が限られることでデモンストレーションやプレゼンテーションの機会が減り、個人目標を達成しにくい状況に陥ってしまいます。

顧客との接触頻度の低下は、営業担当者の全タスクに影響を与えるため、早急に代替案を打ち出すべきでしょう。

解決方法

接触頻度を上げるための解決方法としては、「オンライン商談ツールの導入」がおすすめです。オンライン商談ツールはビデオ通話機能と資料共有機能を兼ね備えており、テレワーク環境でも対面時のような密度の濃いコミュニケーションを支援します。

また、オンライン商談ツールには、会議利用に強い製品と1対1のコミュニケーションに強い製品があるため、営業パターンに合わせた選定がおすすめです。

②顧客へのアプローチが難しい

テレワーク環境では、細かなニュアンスの伝達が難しくなることもあります。もちろん、前述のオンライン商談ツールを活用することである程度は解決可能です。しかし営業担当者も顧客もツールに慣れるまでには時間を要するため、どうしても細かな意思疎通(確認や問合せなど)が漏れてしまいがちなのです。

その結果、思うように顧客にアプローチが行えず「アイスブレイクやクロージングがスムーズに進まない」という事態が想定されます。また、チーム営業では担当者間の情報共有が進まないことで連携がとりづらくなり、アップセルやクロスセルなどの追加提案が滞るかもしれません。

解決方法

SFA・CRMとオンライン商談ツールを連携することで、定量化・可視化されたデータをリアルタイムに顧客に展開することができます。「パっと見てわかりやすい高精度のデータ」を常に表示することで、細かなやり取りの必要性が減らしていくわけです。また、チャットツールなどを用いて細かく・高頻度に顧客と接触するルートを設けることも解決への近道となるでしょう。

③見積、商談の質が落ちる

接触頻度の低下は、ヒアリングの機会減少にもつながります。ヒアリングの機会が減ると、顧客要望の吸い上げに時間がかかったり内容の粒度が荒かったりして、見積もりの精度が落ちる可能性がでてきます。また、見積りと顧客要望に食い違いが発生すると、次の接触では食い違いの修正に時間を取られるため、契約・クロージングまでの期間が長くなるという悪循環も想定されます。さらに、営業担当者が過去の見積りなどの社内資料にアクセスしにくくなることから、作業スピードの低下も懸念されるでしょう。

解決方法

この課題も、SFA・CRMでの情報共有が功を奏します。SFA・CRMは場所の制限が少ないクラウド版を採用すると良いでしょう。クラウド上のシステムから過去の実績データや購買データを参照・引用することで、見積りや商談の質を保つことが可能です。

④営業事務にかかる決済、承認処理の停滞

テレワークで出社の機会が減ると、上長と勤務時間帯が合わずに各種申請・決済が滞ることがあります。「経費申請」や「休暇申請」など随時処理が基本となるものについては、特に処理が滞りがちです。また、紙ベースの資料の作成・印刷のための環境が無いことも処理を停滞させる遠因になるでしょう。

解決方法

事務処理に関する課題は、「ワークフローツールの活用」と「申請決済処理の電子化」で解決することができます。この2つを進めることで、承認・決裁のルートが可視化されるだけでなく、業務プロセスの自動化も可能です。いわゆる「はんこ出社」に代表されるような承認・決済のための出社は、「頻度を減らすことが難しい」という特徴があります。時間が経過するほど営業担当者のリソースを圧迫するため、できるだけ早急に対応することをおすすめします。

⑤ドキュメントの質が落ちる

チーム営業の場合は、提案書や見積書、プレゼンテーション用の資料などを共同で作成することも珍しくありません。通常のオフィス出社であれば、随時打合せとレビューを重ねることでドキュメントの質を向上させることができます。しかし、テレワーク環境ではこうした業務の進め方が難しく、「同一のエクセルファイルを多人数で編集する」といった形態に落ち着きがちです。もちろん、この方法でドキュメントの質が保てるならば何ら問題はありません。しかし、多くの場合は細かなミスや更新漏れ・反映漏れが発生して、ドキュメントの質が落ちてしまいます。こうしたミスは入力タイミングによっても発生するため、テレワーク環境下では防ぎにくいものです。また、ミスを防止するためには、誰かひとりが頻繁にファイルをチェックしなければならず、コア業務のリソースを奪ってしまう原因になるのです。

解決方法

ドキュメントの質については、SFAやCRMのコラボレーション機能を活用することで解決が可能です。SFAやCRMの中には、チーム内の営業担当者だけがアクセスできるファイルストレージを提供するものがあります。このファイルストレージではチーム内の担当者のみに閲覧・編集権限を付与し、SFA・CRM内部の情報を参照・引用しながらドキュメントの作成を進めることが可能です。また、更新が完了した際にはバージョンアップ通知を送信して、関係各位に更新状況を知らせることもできます。こうした機能を活用し「意図しない更新」「入力タイミングによる更新漏れ、反映漏れ」などを防ぐことができるわけです。

 

3.営業のテレワーク導入に役立つ”オールインワンツール”


このように、SFA・CRM・ワークフローツールを用いてテレワークでも営業担当者の生産性を高めることができます。ただし、ツール導入が持つリスクを見逃がしてはいけません。つまり、複数のツールを導入することで管理・運用が煩雑になり、結果として「ツール管理という新たなタスクが発生するリスク」です。こうしたリスクを回避するためには、営業担当者のタスクに必要な機能を集めた「オールインワンツール」の導入が有効かもしれません。

オールインワンツールでテレワーク環境での各タスクをスムーズに遂行

オールインワンツールとは、複数のテレワーク用ツールの機能から特に重要なものをピックアップし、まとめたサービスです。具体的には、ERP・SFA・CRM・グループウェアなどの機能のうち、使用頻度が高いものが統合されたています。一般的には、次のような機能を持つことが多いでしょう。

・スケジュール管理
・商談履歴管理
・ワークフロー管理
・顧客管理
・問合せ管理
・見積管理
・案件管理
・原価管理
・請求書発行
・レポート機能
・資料共有

オールインワンツールには、SFAの「商談履歴管理、案件管理」、CRMの「顧客管理」に加え、ERPの「原価管理」やグループウェアの「ワークフロー管理」などが統合されています。いずれも営業担当者のタスク遂行を強力にバックアップする機能です。さらにクラウド型オールインワンツールならば、ツールの管理コストはほぼ発生せず、生産性を高める環境を迅速に再現できます。複数のクラウド型ツールを同時に契約するよりも小さなコストで、快適なテレワーク環境を構築できるわけです。

 

4.まとめ


ここでは、テレワークにおける営業担当者の生産性を高める方法を紹介してきました。テレワーク環境においても営業担当者が抱えるタスクの数は変わらないことが多いでしょう。そればかりか、対面での業務が不可能になることで”やりにくさ”だけが増幅する可能性も否定できません。これを解決するための近道は、課題に応じたツールの活用です。また、個々のタスクをオンライン化・効率化していくことで、営業部門全体の生産性向上にもつながっていくでしょう。ただし、複数のツールを管理・運用することが、生産性の低下につながらないような配慮も必要です。手軽に、かつ迅速にテレワーク環境の生産性を高めたいのであれば、まずは必要十分な機能を持ったオールインワンツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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このコラムを書いたライター

ジョブマネ運営事務局 マーケティング担当
ジョブマネ運営事務局 マーケティング担当
新卒で都内の営業支援会社にて新規開拓営業に従事し、大企業向けにwebチャットツールの提案営業を行う。沖縄に帰郷後、salesforceの代理店にて中小企業向けの業務改善に従事。現在は自社開発業務改善ツール「ジョブマネ」のwebマーケティングに従事し、少しでも多くの中小・零細企業の業務改善ができるよう日々奮闘中。